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第20回日米加建築専門家委員会、第19回日加住宅委員会に参加して

平成21年秋に、日米加建築専門家委員会及び日加住宅委員会いずれもが日本で開催された。前者は10月28、29日の2日間、後者は11月25、26、27日の3日間にわたり東京を中心に会議と視察が行われた。ツーバイフォー工法による耐火構造の最新状況や現在、研究中の遮音対策について発表した。

先ず、日米加建築専門家委員会は、BEC(ベック)と呼ばれ、毎年1回、三ヶ国回り持ちで開催される。前回はアメリカがホスト役をつとめた。この委員会の設立の背景には、20年前の日米貿易摩擦の解消があり、安全性などが立証された木材製品及び安全な建築工法の利用促進、建築基準に関する見解と技術情報の交換にあった。主な参加者は各国の建築・木材の関係省、大使館、業界団体、研究機関である。

日本側代表団は、国土交通省 金井団長以下、建築研究所、住宅金融支援機構、ベターリビング、当協会で、アメリカ側代表団は、米国農務省 スティーブ団長以下、大使館、産業界その研究機関で、カナダ側代表団は、カナダ産業省 ジョーナス団長以下、外務国際貿易省、その他の政府機関と産業界で構成された。

日本側今回のこの委員会の主な議題は、(1)建築基準・規格問題、(2)住宅と建設の2テーマである。(1)では最近の日本とカナダの建築基準等の改正経緯とそのポイントが、(2)では当協会の発表を含む防耐火関連、振動実験、住宅の長寿命化、省CO2対策など8件が発表され、活発な質疑応答がなされた。防耐火関連や住宅の長寿命化では予定の進行時間を超えることもあった。

当協会からは「2×4工法耐火構造の最新状況」と題し、建築事例の紹介や今後の課題を中心に発表し、特に、4階建て住宅の実績等については、カナダ側が高い興味を示した。 なお、前日の10月28日、茨城県に位置する中国木材の鹿島工場と越井木材工業の関東工場において木材加工ラインを視察した。


写真:日米加建築専門家委員会資料 写真:バイオマス発電施設(中国木材)
▲日米加建築専門家委員会資料 ▲バイオマス発電施設(中国木材)

一方、日加住宅委員会は、1974年の第1回会議以来、住宅政策および実務に関する情報交換の重要な場所として貢献しており、両国国民のために住宅の品質、数量、耐久性、安全性、経済性を向上させることとを目的とし、2年毎、交互に開催している。

日本側代表団は、国土交通省 井上審議官を共同議長以下、農林水産省、建築研究所、住宅金融支援機構、当協会を含むその他の多くの組織の代表により構成され、カナダ側代表団は、カナダ住宅金融公社 アスリン団長以下、産業省、外務国際貿易省、その他の政府機関と産業界で構成された。

さて、会合においては両国からあわせて2日間で述べ19件の発表があり、テーマは市場動向、住宅金融、森林・木材の動向、長寿命化、防火、耐震、法律・規制、遮音など多岐にわたるとともに、活発な質疑応答がなされた。当協会からは「2×4工法耐火構造の最新状況」、「木造住宅の遮音対策について」と題し、2件発表した。前者は本委員会の過去、3回の発表成果を前提に、第20回日米加建築専門家委員会で発表した建築事例の紹介や今後の課題を加えた内容である。後者は当協会と北海道立北方建築総合研究所、建築研究所、産業技術総合研究所、日本建築総合試験所、カナダ国立研究機構との共同研究テーマである「実需型高性能床遮音工法研究開発」についての途中成果を発表したもので、わが国のツーバイフォー工法において、普及しやすい遮音工法や効果的な評価方法の提案を行った。
最後に、次回は2011年にカナダで開催することを確認し、会合は幕を閉じた。

委員会の翌日の11月27日は建築雑誌でも紹介された内外に木材を多用した新木場の「木材会館」、長期優良住宅のモデルハウスでもある三井ホームの新宿展示場、東京の住宅地の一例である中野区南方を関係者一同、視察した。


写真:木材会館(東京木材問屋協同組合) 写真:YS新宿モデルハウス(三井ホーム)
▲木材会館(東京木材問屋協同組合) ▲YS新宿モデルハウス(三井ホーム)

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今後のわが国のツーバイフォー工法の発展を考える場合、共通のプラットフォームを扱うカナダとアメリカにおける市場開拓、研究開発がわが国のそれに与える影響力は非常に大きく、三ヶ国間の活発な技術交流が継続されることを切に願うものである。

出典:第19回日加住宅委員会 共同声明(2009年11月26日)
(技術部 次長 辻村 行雄)

(2010年2月1日掲載)

 

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