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耐火建築物(普及・啓蒙活動)

木造耐火構造への取り組みを語る

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【出席者】前列左より、菊池 清氏〔(株)新精神〕、和泉沢 忠晴氏〔住友不動産(株)〕、佐藤 宏也氏〔サトーテクニカルデザイン(株)〕。後列左より、芳野 裕次〔協会技術部長〕、仮屋 茂樹氏〔司会・会報編集委員長〕

日本ツーバイフォー建築協会は、2004(平成16)年4月にカナダ林産業審議会(COFI)と共同で、悲願であったツーバイフォー工法の耐火構造認定を取得。あらゆる場所でツーバイフォー工法の建物が建てられるようになった。階数規模でも、4階建や延べ面積3000m2以上でも建てることが可能となり、事業エリアが格段に拡がっている。協会の耐火構造認定書(写)の発行件数も平成18年度末で累計で500棟を超えた。そこで、耐火構造の事業に取り組まれている会員会社の中から、3社の方々にお集まりいただき、協会技術部長芳野裕次を交えて、取り組み状況や今後の課題などについて語っていただいた。(2007年3月9日開催)

 

事業概要と耐火構造の実績

司会:それではまず、自社の事業概要と現在の耐火構造の実績などをお聞かせください。

佐藤:当設計事務所では、法人受注を中心に設計業務を行っており、現在、ツーバイフォー、RC造、在来木造、鉄骨造などの設計をほぼ同数くらいの割合で行っています。年間設計戸数は250〜300。エリアは東京・埼玉・神奈川の他、一部山梨でも別荘関係を手掛けています。ツーバイフォー耐火構造の実績は4階建が3棟、3階建32棟、2階建1棟(長屋で10戸口)と平屋が1棟です。内訳は専用住宅が15棟、共同住宅21棟、老人ホーム施設が1棟という状況で、現在、5棟くらいが進行中です。

共同住宅写真
【事例】
■建築地:神奈川県横浜市南区
■建物用途・規模
   :共同住宅・3階建
■用途地域:近隣商業地域・
         準工業地域
■防火指定:準防火地域
■敷地面積:142.31m2(43.04坪)
■延床面積:305.48m2(92.40坪)
■工期:2006年1月〜2006年5月
■設計:(株)新精神
■施工:(有)イーハウス
菊池清氏菊池 清氏
(株)新精神 代表取締役

菊池:私のところも設計事務所で、戸建ての住宅がメインです。それ以外に現在は店舗にも動きがあります。佐藤さんのところと同様に在来木造からRC造までやっていますが、ツーバイフォーはオープン化された年から関わっているので、件数としては多いです。年間の実績戸数は100前後で、耐火構造についてはいままでに7、8棟の設計と、同数くらいの耐火の検査に携わっています。内訳は、専用住宅と共同住宅が主で、茨城県・守谷の駅前では1階店舗+2階事務所という珍しい用途の建物も手掛けました。4階建は1階がRC造、上3階がツーバイフォーという混構造が1棟のみですが、いま、すべてツーバイフォーによる4階建てが動き始めています。主たる営業エリアは首都圏が中心です。

和泉沢:当社は総合不動産会社で、ビル、マンションなどいろいろなものを手掛けています。その中で、ハウジング部門は年間1,000億円くらいの売上があり、そのうちツーバイフォーの実績は、棟数にすると2,500棟くらいでしょうか。しかし、今日の本題である耐火構造については実績が全体の1〜2%で、参加の資格がないのではないかと思うくらいです。しかし私は、ツーバイフォーの耐火構造は協会のヒット商品だと思っています。それがまだ当社でこの実績ということは、うまく育てられてないのかなという気がしていまして……今日は実績を上げるノウハウなどをみなさんからお聞きしたいと思って参りました。

 

具体的な取り組み方

司会:ありがとうございます。では続いて、耐火構造の事業にどのように取り組まれているのかを具体的に教えていただけますか。

佐藤:まず、会社の事業内容によって基本的な考え方が違います。事業用のアパートを専門につくっている会社からすると、防火地域の狭小敷地は土地価格が非常に安いのが魅力ですが、4mに満たない道路に面していて、そこにはくい打ち機も、トラックもクレーンも入らない。しかし、それでもツーバイフォーの耐火構造なら建てられるということであればその土地を購入し、3階建ての共同住宅を建てて売っていくということになります。また、建売業者にしてみれば、はっきりいって良い土地がなくなり、防火地域でも購入しなければ建てる場所がなくなっているという切実な問題があります。注文建築の会社からすると、ツーバイフォー耐火構造の採用によって営業テリトリーが確実に増えています。また、これまで鉄骨で提供していたが、鉄骨の値上がりによって競争力が低下しているところへ、ツーバイフォーという新しい工法で斬り込んでいくことができます。私どもでは、これら3つの事業体それぞれの需要に対応していくよう心掛けています。

菊池:当社の依頼主はデベロッパー関係が多いのですが、その土地の条件、たとえばいま佐藤さんがおっしゃったように前面道路が狭い、そこへのアクセスが極めて悪い、というような場合は、他の工法は選択の余地がないというケースがありますね。あるいは、準耐火でやろうとすると周囲3mの空地が要求され、それではとても事業として成立しない、というような条件の土地でもツーバイフォーの耐火構造が有利になります。また、これは東京・赤坂の事例ですが、良い土地だったがそこには防火指定がかかっており、その土地を有効に使おうとすれば3階建にするしかない。そうすれば木造の耐火でやらざるをえないわけです。このように、ある程度の必然性をもった土地で耐火構造建築物が建てられているというのが、関与した物件の印象ですね。

共同住宅写真
和泉沢 忠晴氏
和泉沢 忠晴氏
住友不動産(株) 技術本部
技術執行役
【事例】
■建 築 地:東京都足立区
■建物用途・規模
     :共同住宅・3階建
■用途地域:準工業地域
■防火指定:準防火地域
■敷地面積:135.67m2(41.04坪)
■延床面積:251.10m2(75.96坪)
■工期:2006年4月〜2007年2月
■設計:住友不動産(株)
■施工:住友不動産(株)

和泉沢:当社でよくあるケースは、総合展示場にお客さまがいらして「防火で3階建てを建てたい」というようなご要望があった場合に対応するという形なので、結果、実績も少ないのではと思っています。逆に言えば、「あなたの土地は防火地域内にあるから何でも建てられるわけではないんですよ」ということを言っていないから、実績が上がらないのだと思います。一般の方は、たとえば防火地域では一般的な木造の3階建ては建てられないなんて知らないのではないでしょうか。ですから、「それがツーバイフォーの耐火構造ならできるし、容積率にも余裕があるので、4階建てにしたらもっと広い家に住めます」というように積極的な働きかけをすればいいのだとは思っています。

司会:行政でも防災の観点から重点テーマと位置付けて木造密集地の解消に取り組んでいますが、木密地域に向けての営業活動などはいかがでしょうか。

佐藤:たぶん、そういうところに積極的に営業をすればかなりのビジネスチャンスはあると思います。ただしそういう土地はやはり施工性がよくないんですね。私のところではまだやってはいませんが、組織的にやればかなりの可能性を秘めているのではないかと思います。

司会:よその会社で積極的に取り組まれているようなお話はありますか。

佐藤:当社の取引先で、そういうエリアに営業所がある会社には、営業マンにメリットをアナウンスしています。昨年講習をして、今年からその効果があがって、営業マンから「佐藤さん、耐火はいいね」といわれたことがあります。また都内で首都圏を中心に建売を専門にしている会社でも、防火地域で3階建の25坪くらいの建売をいくつか建てるなど実績を上げてきています。これは耐火構造でないとできなかったし、鉄骨では事業性がない。そういうことをアナウンスすることで動き始めています。

 

耐火構造のメリット

共同住宅 佐藤 宏也氏
佐藤 宏也氏
サトーテクニカルデザイン(株)
代表取締役
【事例】
■建築地:東京都葛飾区
■建物用途・規模:共同住宅・3階建
■用途地域:商業地域
■防火指定:防火地域
■敷地面積:89.81m2(27.16坪)
■延床面積:169.64m2(51.31坪)
■工期:2006年1月〜2006年6月
■設計:
   サトーテクニカルデザイン(株)
■施工:NSハウジング

司会:なるほど。で、実際にやられて、どんな感じですか。

佐藤:実際、首都圏なので広い土地で建て替える人は少なく、狭い土地を有効活用しなければならない人が多い。そうすると重量鉄骨で3階建を建てようとすると柱型等で階段スペースが追いやられるとか、風呂場の角がうまく納まらないとか問題がでてきて、柱型スペースだけでも何とかならないか、ということが鉄骨の場合はあります。ツーバイフォーの場合はそういうことがないので間取り的にきっちり納まり、無駄なスペースがないというメリットがあります。また、以前に江古田の駅前で建て替えを手掛けたときは、たまたま隣で鉄骨造が同時に着工し、ツーバイフォーのほうが断然早く竣工し、仕上がりもよく、お客さんにも喜んでいただけました。それと、防火地域の借地で、更新の際、建物は木造という条件だったことがありました。地主側は、木造は建たないと思っていましたが、それがツーバイフォーの耐火構造では可能なわけで、木造の更新料ですんでしまいました。こんなメリットもありますね。

和泉沢:たしかにそうですね。しかし、いまの話を伺っていると、どうもツーバイフォーの耐火構造はニッチ商品のようにも思えてきてしまいました。私としては、ヒット商品なのだから、将来大きく育ってほしいのにニッチだけでは大きく育たないのかなと。ちゃんとした正攻法で育てるには入口が違うようにも思ってしまったのですが。

司会:認定を取得してからあまり時間が経っていない中、先行して主に実績があがったのがそういう分野であったということはありませんかね。木の家に住みたいという志向は根強くありますから、防火地域でも木のぬくもりのある家が建てられるということで、可能性はあると思うのですが。

和泉沢:十分に可能性はあるし、期待はしたいです。が、まだ情報が足りていないというか、エンドユーザーやデベロッパーなどへツーバイフォー耐火構造の優位性が認知されていないような気がしますが。

佐藤:私はそうは見ていません。大規模施設などにも取り組めるし、取り組むべきだと思います。メリットもあると思います。ただ現実には、さまざまな面で線引きができていないという問題があります。たとえば3000坪のホテルを建てようというとき、これをゼネコンがやればゼネコン経費がかかってくる、工務店がやるとなると安全対策は大丈夫なのかと。大規模なものになると町場の工務店ではコストも弾けない。やってみないとわからない、やってもあまり儲けにならないかもしれない、ということで、現実にやっているのは小さい世界になるのではないでしょうか。

和泉沢:いま佐藤さんがやっている世界では、RCや鉄骨に比べてどの程度になるんですかね。

佐藤:規模の問題がまずありますね。道路付きがよくなくてあまり大きくない4階建程度だと、鉄骨造では坪80万円くらいかかるといわれていますが、うちがツーバイフォー耐火構造で建てた4階建の共同住宅は60万円でした。これは、建てて入居者をアテンドして売るという形態のものでしたが、この価格でできるんだったらと、事業主は売らないで自社所有物件にしてしまいました。町場のワンルーム賃貸も60万円でできてしまうし、専用住宅では60万円を切るようになってきています。規模が大きくなっていったとき、これをどこまで落とせるか、と言う問題がありますね。それとゼネコンが入ってくる世界なのか、それとも木造を中心とした住宅メーカーや工務店が入っていくべきものか、その線引きがまだないんです。しかし、どこがやるかによって、大規模なもののコストは違ってくるわけです。

菊池:ニッチ商品といわれるとなるほどなとも思うんですが、ツーバイフォー耐火構造を積極的にやるのはコストでメリットがあるからだと思います。通常の耐火の3階だと、基礎は普通の2階建と同じ程度のものでできるし、鉄筋も町場の基礎屋さんでまかなえる配筋で済むわけで、そういうレベルでいくとRCや鉄筋に比べてコストの面で相当安くなります。4階建てになると難しい問題がでてくると思いますが、3階建てであればコスト的には十分に競争力をもっていると思います。

 

今後の課題と対処の仕方

菊池:ただ、佐藤さんがおっしゃるように、1棟目はどのくらい原価がかかるかを誰も見えていない。仕様にしても、石こうボードを貼るのにどのくらいの手間がかかるのか、階段をつくるのにどのくらい手間がかかるのか、やってみないとわからないしコストもわからない。だから二の足を踏んでいるのではないでしょうか。職人さんレベルでは先が見えない、それをまとめている工務店レベルでもコストが正確に出せない、それが課題だと思います。

司会:共有化できる物差しのようなものはないのでしょうか。

佐藤:私は、発注主に対しては目安として数字を示しています。それに対して「それなら安いね、やろう」と言われたら請け負ってくれる工務店さんを連れていくわけです。ただし、これは小規模なケースのことであり、規模が大きくなったときは工事手法をまったく変えていかなければならないし、コストも大きく変わっていくと思います。

司会:現在は、東京、神奈川が先行という状況ですが、地方においてはコストあるいは敷地対応力といった優位性が薄れるということはあるんでしょうか。

菊池:私のところで守谷の駅前でやったケースでは、未開発ですが防火指定がかかっていたから、しかも安いからツーバイフォーの耐火構造にしたわけで、規制がかからなければツーバイフォーを選んだかはわかりません。

和泉沢:結局、東京は土地が高いのでトータルバランス的に上物が安いと事業は成り立つけど、地方では土地が安いから、要求されないかもしれないですね。

司会:お話から課題もいろいろ見えてきましたが、今後の課題を改めて伺いたいと思います。

菊池:私は、ツーバイフォーの耐火構造は相当大きな可能性を秘めているので、今後も積極的にやっていきたいと思っています。ただ、量が増えたときの耐火性能の担保がいまのシステムで十分なのかということを感じます。これは施工、施工検査ともに。私は初めて施工をする人には、みんなに集まってもらって半日くらいかけてレクチャーをしています。それでも実際にはいろいろな場面で問題が出てきますから、十分なレクチャーなしにやって大丈夫かという心配がよぎることがありますね。

佐藤:まったくおっしゃるとおりですね。木造の準耐火が認定されたときと今回との大きな違いは、いまは姉歯問題の影響もあり、誰もが何かあったらたいへんだと思っています。まあいいやという事業主はいません。きちっとしたものをつくらなければならないという思いは一致しています。しかし、何がきちっとしたものかがわからない。協会には、具体的な方法を講習なり検査員に対する指導なりで周知徹底させてほしいと思います。時には現場の抜き打ち検査をしてもいいのではないですか。

和泉沢:たしかに耐火の担保を徹底するのは大きな課題ですが、いまは普及に力を注がないといけないと思います。テレビCMなんかもいいんじゃないですか。

菊池:実は入居した方のなかには、鉄筋コンクリートのようにがっちり包まれている安心感があるとか、遮音性がいいという感想も聞かれます。

司会:話は前後しますが、デザインの有効性、あるいは昨今いわれています都市防災と街並みとの関係などの点で、何かツーバイフォーの優位性を感じることはないですか。

佐藤:箱物との根本的な違いといえば屋根がつくということですね。屋根がつくから小屋裏を活用してロフトをつくるなど有効利用が図れるし、デザイン的には家らしい雰囲気がするという点も評価されます。これは事業用でも同じです。たとえば4階建共同住宅の事例で、従来なら4階は家賃がいちばん安いのですが、ロフトをつけることでかえって高く設定ができたこともあります。

 

構造認定に対する認識の重要性

芳野 裕次
(社)日本ツーバイフォー建築協会
技術部長

芳野:成長していくためには、切磋琢磨してスキルアップしていくことが重要だと思います。個別の企業が認定をとってその仕様のものをつくる場合はある権限範囲内でできるのですが、この構造認定は協会がとったものを公開して、あまねくみなさんが使っているわけでして、認定仕様内容を十分理解し、遵守していただく必要があります。そのために耐火構造技術基準講習会の受講や耐火自主工事検査員の登録などを必要条件としているわけです。認定を維持する難しさを実感しています。これは認定を取得する難しさとはまったく別のものなのです。

佐藤:現実にいろいろな課題がでていますね、3階建でも。

芳野:ツーバイフォー工法は、非常に合理的な工法なので、従来、基本の仕様を守れば比較的自由に建築しても、高い性能は確保されてきました。しかし、RC造等と同等の耐火構造とするためには、認定された仕様どおりに設計・施工する必要があります。それをしっかりと理解していただきたい。協会への質問にも「耐火仕様のここを変えてもよいか」という問い合わせが多くあります。

菊池:あれは仕様規定なので基本的には変えられない、という認識がないんですね。

芳野:そうなんです。ツーバイフォー工法はオープン工法ですから、耐火構造のような認定構造には、まだ不慣れなように感じます。勝手に少し変えても性能を担保できると思っている人がまだまだ多いようです。少し窮屈かもしれませんが、細部まで規定された構造だという認識をもってもらわないといけません。

 

さらなる需要喚起に向けて

佐藤:やりたいと思っていてもやり方がわからないという人たちが多いのであれば、そういう人たちに対する実務的な講習をもっとやってもいいのではないかと思います。実務としての具体的な講習が必要だと思います。

菊池:耐火性能を担保しているはずのものが燃えてしまったら、認定そのものが瓦解してしまう可能性がある。だからみんなで担保していかなければいけないと思いますね。協会でディテール集などをつくってくれるといいですね。

芳野:いま、より実践的な「耐火構造設計・施工の手引き」をつくっています。また、平成19年度は2つの部位について耐火認定の追加取得を考えています。ただ費用もかさみますから、むやみに認定を増やせるわけではなく、どのような部位の認定が必要なのか、意見を聞きながら検討していきます。

佐藤:在来木造の耐火認定もスタートし、何が違うのか、境目がなくなっていくなかで、今後は、どちらに安心感があるのかが問題になっていくのだと思いますが。いずれにしても、木造の耐火建築は、都市の不燃化という意味でも功を奏すると思います。古い木造が耐火構造の木造に生まれ変われば、街並みにも変化が生まれると思いますよ。

芳野:集計をとっているのですが、専用住宅では注文住宅が多いかと思っていたところ、現実の傾向としては分譲住宅の比率も結構多い。やはり販売するほうがツーバイフォー耐火建築のメリットをかなり意識していると言えると思います。 従来ではRC造や鉄骨造でなければいけなかったところでも木造が建つとなれば、つくる側はつくりやすいし、分譲価格も安く、売りやすい。ということは、地方でも防火地域内に空地があるような場合、売る側にその事業メリットをアピールすることで需要を喚起できるのではないでしょうか。在来ともお互いにしのぎあって量を増やしていけばよいと思います。ただそのときに大切なのは、よい建物を残していくこと。RCや鉄骨に代わって木造が建つことで、佐藤さんがおっしゃるように、街並みはかなり変わって魅力的になっていくと思います。そうすればエンドユーザーにも受け入れられていき、もっと普及していくのではないでしょうか。いま累計の実績はまだ500棟、年間10万戸の中で毎月20棟としても200棟程度なわけで、もっと増えなければいけない。しかし、まだこれからなのかもしれません。

佐藤:先ほど紹介した、更新のときに地主は木造は建たないと思っていたケースでも、木造が建てばその周りの借地人も気がつく。「堅固な建物」ではないから地主もこれはいいということになりますしね。

仮屋 茂樹氏(司会)
会報編集委員長
三井ホーム(株)
総務広報統括本部
総務・広報グループ
チーフマネジャー

司会:そうですね。先ほど佐藤さんが言われたように準防火・木三共の頃と今とでは状況が違うということ、いい加減なことをやっていたら市場から即退場させられるということを肝に銘じなければいけません。協会には、現場で有効な情報発信に努めていただき、より実務的な講習会の実施も増やしてもらいたいと思います。私たち会員会社は協会と一緒にツーバイフォーの耐火建物の良さを広く周知させる努力と普及に注力しましょう。本日は貴重なお話をありがとうございました。



(社)日本ツーバイフォー建築協会会報誌「ツーバイフォー」のVol.167 2007年5月号からの転載記事です。

(2007年5月1日掲載)



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