ホーム事業者向け情報工法技術耐火建築物実績・統計調査>実例紹介(会報Vol.169)

工法技術

耐火建築物

用途の広がるツーバイフォー木造耐火建築物実例

2004(平成16)年4月の耐火認定取得から4年目に入り、当協会が発行したツーバイフォー耐火構造認定書(写)の数は、本年8月20日現在で累計594棟に達しました。建設場所も広がり、各地でさまざまな木造耐火構造建築物が建てられています。ここにご紹介する3棟はその最新事例です。これらの事例を参考に、ツーバイフォー木造耐火構造のさらなる可能性の拡大に向けて積極的な取り組みにお役立て下さい。


I様邸“チャレンジ精神から生まれた岐阜県初の4階建

写真:I様邸(全景)

岐阜県初の共同住宅併用4階建事例である。設計・施工会社のオーナーが住み替えを機に計画したもので、以前の家の近くにあった中古物件付きの敷地と隣接する空地を新たに購入して新築された。

建物は、ビルトインガレージとエレベーターホールからなる1階はRC造、2〜4階はツーバイフォーという混構造。自宅は3〜4階で、内階段により内部からも行き来できるが、それぞれの階に玄関を設けて2世帯住宅としても機能するよう設計されている。また、2階に併設されている1LDK×2戸の共同住宅は、将来の収入源にもなるスペースである。

木造耐火構造の採用は、敷地が防火地域指定区域内であったことから必然ではあったが、自らツーバイフォーの可能性にチャレンジしたい、というオーナーの気概の表れでもある。

「通常とは異なる仕様等に戸惑うこともあったが、よい経験になった」と、オーナーは語る。住み心地についても、快適性を実感する毎日だとのことである。

写真:I様邸(正面外観)
DATA    
所在地 岐阜県
用 途 自宅+共同住宅
階 数 4階建て
延床面積 645.03m2
用途地域 商業地域
防火指定 防火地域
工 期 2006年6月〜2006年3月
設計・施工 イワタ建設株式会社


GARDENHILLS“施工・コストの問題を解決し、施主の要望をベストのカタチで実現

写真:GARDENHILLS

建設地は老朽化した木造住宅とマンションが混在する地域。この地にもかつて、木造の住宅とアパートが建っていた。

施主は個人で不動産投資を行っている事業家で、ここに共同住宅を計画。しかし、南と北の2方向に接する道路は共に幅員2mに満たない狭隘なもので、鉄骨造ではクレーン車の通行に支障があった。また、多摩川に近いこともあり、地盤が良好とはいえない状況で、RC造の場合は杭工事のコストにかなり費用がかさむことが判明。この双方の問題を解決する策として、ツーバイフォー木造耐火構造が採用されるに至ったという。

4階建の建物にはワンルームタイプの賃貸住戸が計20戸。外観をはじめ室内もシンプルかつモダンなデザインで、地域のイメージアップにも一役買っている。

設計を担当したワークスアソシエイツの横畠代表は、「4階建の構造計算の依頼先探しや施工の際の打ち合わせ等に時間を要したものの、ツーバイフォー木造耐火構造は他の工法に比べローコストであること、軽量鉄骨パネル工法と異なり設計の自由度が高いこと、また、工期も短く設定できることなどもメリットと実感した」と、感想を述べている。

写真:GARDENHILLS写真:GARDENHILLS
DATA    
所在地 神奈川県川崎市中原区
用 途 共同住宅(ワンルーム20戸)
階 数 4階建て
延床面積 442.32m2
用途地域 近隣商業地域
防火指定 準防火地域
工 期 2006年8月〜2006年11月
設計 株式会社ワークスアソシエイツ


センターコート“計25戸が広い中庭を共有する瀟洒なタウンハウス”

写真:センターコート(全景)

田園都市線「宮前平」駅から徒歩5〜7分という好立地に建つこの事例は、周辺の成熟した街並みになじむ低層のタウンハウス。起伏のある敷地形状をできるだけそのまま活かし、共有の広い中庭を囲むように計25戸が建っている。

敷地の所有者は個人で、以前は駐車場であったこの敷地を有効活用するため共同住宅の新築が計画された。建物は、建築コストを抑えるため、また、将来、建て替えや用途変更をする際に取り壊しやすいようにと、ツーバイフォー工法を希望されたが、共有部分をもつ特殊建築物ということで一般的なツーバイフォーでは確認申請が下りないことから耐火構造が採用された。地下はRC造の混構造となっている。

各戸は地下にビルトインガレージ付き3LDKの2階建で、賃料は月20〜25万円と設定された。

外観はリゾートのコンドミニアムやテラスハウスをイメージしてデザインされ、木の質感を活かしたインテリアや充実した設備ともども入居希望者から好評を博したという。共有する中庭には遊歩道が整備され、各戸から自由に行き来できるのも人気。一方で、外部からの侵入防止などセキュリティにも十分に配慮されている。

写真:センターコート(建築中) 写真:センターコート
写真:センターコート(洗面台) 写真:センターコート(台所) 写真:センターコート(トイレ) 写真:センターコート(階段)
写真:センターコート(外観)
DATA    
所在地 神奈川県川崎市宮前区
用 途 共同住宅(タウンハウス25戸)
階 数 地下室付2階建
延床面積 2.862.72m2
用途地域 第一種中高層住居専用地域
防火指定 準防火地域
工 期 2006年8月〜2007年3月
設計 株式会社アソシエイテッド アーキテクツ設計事務所
施工 春山建設株式会社

(社)日本ツーバイフォー建築協会会報誌「ツーバイフォー」のVol.169 2007/9月号からの転載記事です。

(2007年9月1日掲載)



「用途の広がるツーバイフォー木造耐火建築物 実例」

Vol.172 2008/3月号 Vol.169 2007/9月号 Vol.164 2006/11月号



前のページへ

ページの先頭へ