一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会

ロケーションを生かす設計でアール状の連窓から海が一望できる住宅

建物をサイドから見ると、北西側の半円形部分と南東側のスクエア形状の部分からできていることが分かる。外壁は地階に花崗岩、北西側にスタッコ塗装、南東側にシダー製サイディングが使われている。

  展望台を連想させるこの建物は、バンクーバーの北方、ハウ湾のフィヨルドを見渡せる岩壁の地盤の上に建つ戸建住宅です。コンクリート造の地階は岩盤と一体的に造られ、その上に、主要枠組材にダグラスファー(米松)の木材が使用されたツーバイフォーによる2階建てが建設されました。自然の地形や周辺環境と融和し、内外がつながる設計が施され、家に居ながらにして自然の豊かさを味わえる住宅になっています。
 ハウ湾に面する北西側は窓がアール状に連なり、パノラマの風景が広がります。柱を用いることで自然なカーブの壁構造が可能になりました。1階の半円形のフロアにはLDK、2階には主寝室が配置され、開口の曲線に沿ってデッキも設けられています。
 内装や建具にも木が使用されています。LDKの連窓には木製サッシが用いられ、大断面の柱と梁が配されています。これは森の木々の幹や枝をイメージしたデザインです。地階のホットタブ(浴室)の壁と天井一面にはウエスタンレッドシダー(米杉)が使われています。

南東側の階段アプローチを上がった中層階のメインフロア(1階)に玄関がある。

1階の半円形の空間にLDKがある。北西側全面に連窓がアール状に配され、眼前に180度のパノラマの景色が広がる。リビングの暖炉まわりは花崗岩で造られている。
キッチンからもハウ湾のフィヨルドを見渡せ、夕焼けを愉しむことができる。開口の曲線と並行してアールを描く天井にダウンライトが組み込まれている。 メインフロア(1階)の南の角にあるDENはテレビや映画、音楽を愉しみリラックスする部屋。絵が飾られてある廊下の石壁(花崗岩)は北西側のリビングまでつながる。
半円形部分とスクエア部分の間にある廊下・階段(後方)スペース。手前左手には玄関がある。

2階主寝室の南の角に配されたベッドスペース。収納のスライディングドアにはウエスタンレッドシダー材が使われている。
地階のホットタブ(浴室)。浴槽は外の岩盤とつながるような岩風呂造り。壁と天井は木材保護塗料が使われたウエスタンレッドシダー材で仕上げられている。

 


所在地:カナダ ブリティッシュ・コロンビア州ファリー・クリーク
設 計:フック・ウェング・チャン
規 模:地下1階・地上2階、延床面積3602
Photo&Report:Peter Powles

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(一社)日本ツーバイフォー建築協会会報誌「ツーバイフォー」転載記事

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