一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会

ツーバイフォーとは

湖を一望できる岸辺の急斜面に建てられた住まい

東西に長い敷地に建てられた3階建て住宅。写真手前に東側道路がある。ビルトインガレージが設置されたこのフロアが2階に当たる。左手のアプローチの先に玄関がある

この3階建て住宅は、バンクーバーから車で東へ4~5時間ほど行ったオカナガン湖の岸辺に建てられました。湖と周囲の山脈の風光明媚な景色を見渡すことのできる絶景の地ですが、急斜面での建築にあたって技術的課題がありました。敷地の岩盤層に自然の割れ目があるという問題への対処として、岩にドリルで穴を開け、コンクリート基礎を固定するためにアンカーボルトが入れられました。そして、ツーバイフォーのスタッドとラミネーティド・べニア・ランバー(LVL)、パラレル・ストランド・ランバー(PSL)の梁を組み合わせて基本構造を構築し、外壁を構成するフォーバイエイトのプライウッドパネルが構造材にしっかり固定されました。
 ツーバイフォー工法で建てることで高い基本性能が確保されますが、この住宅では、さらに防耐火性、断熱性をアップさせるために、外壁に重量の大きいロックウールが使われ、各部屋の遮音性能を向上させるため、内壁にもロックウールが用いられました。
 意匠設計では眺望を楽しむための対応策が施されました。3階建ての全フロアとも湖に面する西側に大きな窓を設置し、室内空間と一体に使える広いデッキが設けられています。間取りは、東側道路と同レベルの2階がメインフロア。この階に玄関と大空間のLDKが配置され、3階は夫妻のプライベート空間で主寝室・バスルームのほかオフィスもあります。1階には親族や友人たちを招くゲストルームが2室つくられています。

地盤の問題を克服して急斜面に建てられた。自然豊かな風景に溶け込むように、外壁はモルタル仕上げにウエスタンレッドシダー(ベイスギ)や石材が組み合わせられている。
2階の西側全面に設けられた大きなデッキ。透明な手すりにより開放感が高まる。LDKの天井からつながる軒天にはウエスタンレッドシダーが使われている。バーベキューグリルがついたカウンターが設置され、アウトドアパーティを楽しめる。

2階南西の角にあるリビング。両面に大きなピクチャーウインドウが配置され、右手(西面)のデッキ前には開口部分をフルオープンできる折れ戸タイプの窓が設置されている。

オーナーの要望が反映されデザインと機能性を追求したオーダーキッチン。オープンLDKの北側にある。床には耐久性に優れるハードウッドの無垢材、天井にはウエスタンレッドシダーが使われ、木の風合いがインテリアの特徴になっている。

3階の主寝室に隣接するバスルーム。右手の窓の外にはオカナガン湖が広がる。この手前にトイレがある。
1階のゲストルーム。湖が一望できるデッキに直接出られる。手前に洗面・トイレ・シャワー室が設置されている。
  • 所在地:カナダ ブリティッシュ・コロンビア州ナラマタ
  • 設  計:ロバート・マッケンジー
  • 規  模:3階建て 延床面積475m2(ガレージ面積含む)
  • 敷地面積:1,433m2
  • 竣  工:2020年
  • Photo&Report:Peter Powles

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