一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会

ツーバイフォーとは

重なる水平のルーフラインとLDKに広がりを生むデザイン

海が望める西側には居室とデッキを配置。部屋によって、ルーフラインの高さや窓のサイズが異なるが、外壁の位置を凸凹にして躍動感のあるデザインに。

接道方向の東側外観。中央に玄関がある。左手のキッチンの窓を通して西側に広がる海が見える。水平のルーフラインが特徴で、キッチンと奥のリビング・ダイニングとの天井高の違いが外観シルエットに反映されている。

■流木からインスピレーションを得た外観デザイン

 ババンクーバー島のナノーズ湾に面する急傾斜地に建つこの住宅の設計者は、浜に流れ着いて堆積した流木群にインスピレーションを得て、重なる水平のルーフラインが主要なポイントとなる外観デザインを生み出しました。

 流木のイメージから外装材にも木材を使用。西向きの海辺の傾斜地では日射対策が必須なため、劣化を抑制し、のちにシルバーグレーに色が変化する特別な透明コーティングを施したイエローシダー(檜板)を採用しています。

■傾斜地のロケーションと眺望を活かし室内外を一体化

 道路が接する東側は平屋のような外観ですが、ここが2階。中央に玄関、南側にLDK、北側に夫妻のスペース(主寝室+バスルーム)が配置され、下階は子供室とレクリエーションルームに。西側に面した部屋すべてに海が望める大きな窓が設置されています。

 リビング・ダイニングは、キッチンより天井を1.2mほど高くし、また、天井材を軒下・デッキの天井まで長く連続させて外部との一体感を創出。さらなる開放感と絶景を演出しています。ツーバイフォー工法を採用することで、こうした大空間・大開口部が実現し、急傾斜地という条件で高性能な建築を費用対効果の高い方法で実現することができました。

大きなフィックス窓から湾が一望できるリビング。天井高を活かし高窓も設置され ている。暖炉が組み込まれた壁の後ろに下階への階段がある。

キッチンのシンク前に横長のフィックス窓を設置。その左側の壁には樹木のような模様の石材が使用されている。

南側の明るい景色を一幅の絵を見るように楽しめるダイニング。西側の大きなデッキには室内が延長したように屋根が架けられているので、雨の日でも食事ができる。

LDKに玄関ホールを取り込むとともに、キッチンの天井高(2.43m)をLDの天井高(3.65m)より低くして高窓を設置し、開放感をアップさせている。

主寝室から更衣室を経てつながるバスルーム。浴槽サイドに海が望めるフィックス窓、洗面スペースには天窓が設置されている。

  • カナダ ブリティッシュ・コロンビア州ナノーズ・ベイ
  • 規 模:2階建て 延床面積:289m2
  • 設 計:マーク・シーモン
  • 竣 工:2022年
  • Photo&Report:Peter Powles

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