ツーバイフォーとは
F.L.ライトの設計思想に基づく開放的なLDKのあるパッシブハウス
玄関ポーチのある北側外観。外壁はレンガとモルタルベースの塗り壁仕上げ、屋根は水平を強調する緩勾配で建物高を抑えた自然環境と融合するデザイン。中央が階段室になっている。
■F.L.ライトの設計思想「自然環境と建築の融合」をテーマに設計
バンクーバーから南東へ50㎞、車で約1時間の閑静な住宅地に建つこの住宅は、フランク・ロイド・ライトの設計思想である「自然環境と建築の融合」をテーマに設計されました。深い軒と水平ラインが強調された屋根、自然との一体感が得られる連続窓や天窓が端正なデザインの中に生かされ、延床面積614㎡という大きな建物でありながら、威圧感を感じさせず周囲の景観に溶け込んでいます。
玄関を入ると仕切りのないLDKが広がり、階段もこの中に。ライトが提唱した「機能を限定しない流動的な空間」を体現したものです。2階の主寝室から続くバスルームは南向きに配置され、北側にはテラスを配置。そこにホットタブを設けるなど、開放感が味わえるプランになっています。
■高気密・高断熱による省エネや太陽光発電システムによる創エネを実現
この住宅は、エネルギー効率を重視した「パッシブハウス」として建築されました。冷暖房負荷・エネルギー消費量・気密性能などが定められた基準に従い、外壁には約30㎝厚の断熱材が施され、窓にはトリプルガラスを使用。また、太陽光発電システムが導入され創エネも実現しています。
構造は206材を用いたツーバイフォー工法。地元の工場でパネルを製造し、現場で組み立てるパネル工法を採用したことにより、現場工期が大幅に短縮されました。
天井高3m超のキッチンとリビング。5、6段おきに踊り場が設けられた階段も、ライトが提唱した「機能を限定しない流動的な空間」。オープンプランは2階まで続く。
コの字型のアイランドキッチン上の下がり天井には、換気扇やダウンライトが埋め込まれている。正面は、天窓が4つ配置されたサンルーム。
ガラス張りの玄関ドア。意匠だけでなく、冬場の日射量を最大に取得するという機能も担っている。
玄関を入るとアイストップの壁があるだけで、室内ドアはなく、LDKにつながる。
1階のオープンプランのなかに配置されたダイニング。右手に見える収納はエレベーターとパントリーを内包し、キッチンと空間を分けている。
真ん中にベッドが置かれた主寝室。正面の壁の後ろは奥様用のウォークインクロゼット。ご主人用はその右手にある。
主寝室に隣接する広々としたバスルーム。2ボールの洗面台の奥にはドレッサー、トイレがある。正面はシャワールーム。
- カナダ ブリティッシュ・コロンビア州フォート・ラングリー
- 規 模:2階建て+地階
- 延床面積:約614m2
- 設 計:Architrix
- 竣 工:2022年
- Photo&Report:Peter Powles
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