ツーバイフォーとは
ポストモダン様式の邸宅をリフォームで一新
連続開口を通し、プールテラスと一体化した吹抜けのリビング・ダイニング。
バンクーバー中心部の高級住宅街に位置するこの邸宅は、バウハウスの影響を受けたポストモダン様式による1984年竣工のツーバイフォー住宅を大規模にリニューアルしたものです。デザイン上、窓を雨から守る庇がなく、防水工事も十分でなかったため、現在の技術基準で邸宅全体および窓まわりの防水工事を再施工する必要があり、2年がかりの全面的改修となりました。
ガラス天井の玄関から直進すると、連続開口により外のプールテラスに面する、約65m2の広々としたリビング・ダイニング空間が広がります。この吹抜け空間がコアとなり1階のキッチンやファミリールーム、さらに階段を通じて2階や地階へつながるプランとなっています。ガラス面を通じて屋内外を一体化させる手法はこの改修設計で重視され、外部の植栽スペースが新設されるとともに、窓越しにテラスを望むキッチン空間も大幅に拡張されました。
ツーバイフォーの屋根組は残しましたが、現在の柱間隔のまま断熱材等による荷重増加に対応するため、大断面の梁を追加し、構造を補強しました。屋根の葺き材は杉板から金属に変更し、屋根の勾配や開口部にも改良を加えて安全性・耐久性を高めました。
カラフルなアートが空間を彩る吹抜け空間。リビングとファミリールームの間にある暖炉は、ガス暖炉に変更された。
勾配天井面をガラス張りとし、空の表情をとりこむエントランス空間。玄関右手にはパウダールーム。
1階個室。浴室との間の既存壁を除去し、浴室を拡張して壁を新設するなど、大幅に改修された。
窓越しにテラスの様子が眺められるキッチンカウンター。折り上げ天井で空間の奥行きと広がりが生まれている。
プールサイドより住宅を見る。バウハウスの影響を感じさせるシンプルで合理的な建物のフォルムを活かしながら現代的な印象に生まれ変わった。
リフォーム後の外観。屋根の勾配や素材、開口部、外装、外構が一新された。
リフォーム前の外観。この住宅が立地する地区は20 世紀初頭に大規模な邸宅街として開発された。当時は、屋根は杉板葺きで、円形や半円形の窓が設置されていた。1980年代に流行したデザインにより窓を雨から守る庇がなく、防水工事も不十分な状態だった。
- カナダ ブリティッシュ・コロンビア州 バンクーバー市
- 規 模:地上2階、地下1階
- 延床面積:485.5m2
- 設 計:スチュワート・ハワード・アーキテクツ
- 竣 工:2025年
- Photo&Report:Peter Powles
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