一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会

ツーバイフォーとは

スマートホームテクノロジーを備えた環境配慮型6階建て木造マンション

袖壁・庇を張り出させ変化をもたせることで、大規模だが圧迫感のない外観デザインに。外壁は206材に高性能なグラスウール断熱材を充填し、内部界壁は遮音のため204材の2重壁にして間に25㎜の空間を設けている。

■6階建ての2×4賃貸マンション

バンクーバー近郊のラングレーはアクティブなビジネス街でもあり、住宅地としては一戸建てとマンションが共存しています。BC州の建築基準では、ツーバイフォー工法の一般的な仕様で6階建てまで建築が可能であるため、この賃貸マンションは全階を木造の6階建てとし、延床面積10,000㎡を超える規模で建設されました。

南側の1階+2階には3LDK(83~111㎡)のメゾネットタイプが11ユニット、そのほかは1LDK~3LDK(55㎡~130㎡)が82ユニットあり、全住戸に光と風を導くパティオが設けられています。共用部はアメニティ施設が充実し、フィットネスルームやドッグパークがあります。屋上には子供の遊び場、ガーデニングのできるコミュニティガーデンやボールスポーツのコートがつくられています。

■環境配慮型の設備を導入

環境対策では、太陽光発電システム、EV充電ステーションおよび電気自動車のカーシェアリングが導入されています。スマートフォンアプリを使って照明・エアコン等の家電のコントロールや省エネ管理機能、またランドリーやストレージロッカーなどのサービスを受けることもできます。

最新のスマートホームテクノロジーを備えているにもかかわらず、このマンションでは短工期・工事費の低減といったツーバイフォー建築の優位性が活かされ、賃貸料が抑えられています。施工においてはすべての壁、床、屋根を工場でパネル化して建設地で効率的に組み上げていく方法が採用され、長さ4m以上の大きなパネルの施工には大型のクレーンが使われました。これにより、建設廃棄物および二酸化炭素排出量の削減にも貢献しています。

マンションの入り口。

工場生産のパネルを建設地で組み上げるツーバイフォー工法で建設。

メゾネットタイプの3LDKの住戸。 二面採光のリビング。

キッチン側からLDKを見る。

ダイニングに隣接するパティオ。

2階の主寝室。

  • 所在地:カナダ ブリティッシュ・コロンビア州ラングレー市
  • 設 計:Keystone Architecture
  • 規 模:6階建て+地下駐車場
  • 延床面積:10,265m2
  • 竣 工:2022年
  • Photo&Report:Peter Powles

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