一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会

ツーバイフォーとは

吹抜けの大空間を実現した大屋根の家

▲青空に映えるバーニングレッドの大屋根に、白い破風と黒いサイディングの妻壁やレンガタイルの外壁を組み合わせた、南国リゾートをイメージさせる外観デザイン。写真右手の窓はトリプルガラスが用いられた引戸の木製サッシ。大型にもかかわらずスムーズに開閉できる。

趣味を楽しむ生活スタイルを叶えるため、こだわり抜いた2度目の家づくり

街を一望できる小高い丘の上にある邸宅街。青空に映えるバーニングレッドの大屋根の家に暮らすのは、Mさんご一家と愛猫2匹です。子育てがひと段落し、時間に余裕ができた夫妻は、「家でも見てみようか」と、何の気なしに住宅展示場へ出掛けたことが2度目の家づくりの始まりでした。「子育て期真っ只中のときに手にしたマイホームでは、自分達の想いを込めきることができなかった」と振り返った夫妻は、モデルハウス巡りを始めると、「あんなふうにしたいね」「こんなこともできるの!?」と、徐々に気持ちが盛り上がり、“何の気なし”はときめきへと変化。間取りやデザインにこだわり抜いて、価値観や感性が詰まった住まいをつくりあげました。   夫妻がイメージしたのは南国リゾートでした。海をこよなく愛し、時間を見つけては沖縄やハワイへよく旅をする夫妻は、南国の青空に引き立つ赤瓦の屋根や、素焼き煉瓦を彷彿とさせる味わいのある外壁など大好きな光景を外観デザインに反映させました。そして設計者は「屋根はシンプルにゆったりと掛け、壁に凸凹をつけることで陰影ができ表情が生まれました。南、東どちらの道路からも印象的な三角の大屋根が見えます」と語ります。また、インテリアにも南国のエッセンスを吹き込み、木材やレンガタイルの内装、木製建具、琉球畳、そして海をモチーフにしたブルー系のカラーコーディネートなどが取り入れられています。

▲ 建物は北側に配置され、南側に庭が造られている。写真右手が玄関ポーチ。外壁には手入れがラクなタイルが使用されている。


ダイニングに向かって作業ができる対面式キッチンが設置され、背後(左手)にたっぷりしまえる収納棚がある。正面奥はパントリー。


▲琉球インテリアの和室。琉球畳、海をイメージしたコバルトブルーのクロスと間接照明が設置され、吊り戸の唐紙は琉球王国の象徴であった龍がモチーフ。三線とクジラのオブジェが置かれている。

▲ 建物は北側に配置され、南側に庭が造られている。写真右手が玄関ポーチ。外壁には手入れがラクなタイルが使用されている。

▲ 建物は北側に配置され、南側に庭が造られている。写真右手が玄関ポーチ。外壁には手入れがラクなタイルが使用されている。

楽しさを追求したシアターリビングと愛猫との暮らし

 階段を取り込んだ吹抜けのリビングは、2階にL形のホールが設けられた開放的な大空間。海底をイメージして一段下げられた床にはコバルトブルーの絨毯が敷かれています。この空間は、サラウンド対応のシアターリビングにもなり、リモコンのスイッチを押すと、100インチのスクリーンが下りてきます。スピーカーは化粧梁の下にあるため、頭上から音が降ってくるシネコン感覚を満喫できます。「ソファで映画を見るのが至福の時間」と話すご主人。ここは夫妻だけでなく、愛猫にとっても楽しい空間。化粧梁はブリッジの役目を果たし、壁面につくられたキャットウォークとつながり、遊び場になっているのです。
  リビングとオープンにつながるダイニング、キッチンには東・南面に大きな窓が設置され、ウッドデッキまで視界が広がります。その木製サッシにはトリプルガラスが採用されています。ツーバイフォーの構造により吹抜けの大空間と高断熱の両方が実現しました。「夏は涼しく冬は暖かなので、年間を通して心地よい。この快適さはほかの家にはぜったいに負けません」と、夫妻は喜びを語られました。

▲リビングは夫妻と愛猫2匹の共用スペース。左手の玄関、右手のダイニングやキッチンとの間にドアは設けられていないが、ゲートのようにアーチ型の開口になっているので、個室のような趣がある。愛猫は壁のキャットウォークから梁のブリッジを渡って遊んでいる。階段下にある小さなアーチはキャットルームの入り口。


▲2階ホールから見る。ソファの上方にホームシアターのプロジェクターが天吊りで設置されている。写真右手の窓前にはベンチが造り付けられている。

▲100インチのスクリーンを下ろせば映画が楽しめるシアターリビングになる。ツーバイフォー工法の高い気密性により遮音効果が得られる。

スタッフからのメッセージ

ツーバイフォーだから成せる、高性能と深い味わいを生む住まい


(株)北洲
ハウジング事業部宇都宮支店
(株)設計課 課長
太田 裕章さん

「東北に暖かい家を作ろう」――約40年前のこの一言が北洲の家づくりのきっかけです。高気密高断熱の家を目指し、当時ではまだ珍しいツーバイフォー工法に真っ先に取り組み、より高い断熱性能を得るため構造材に2×6材を採用してきました。弊社はもともと建築建材の問屋を生業としており、そんな弊社だからこそ、本物の建材を見定める目利きの技術や海外との独自のルートを持つことができていると自負しています。
 では、本物とは何でしょうか。家は人と同じように年を重ねます。それを“劣化”ではなく、“味わいが増す”と表現できる建材が北洲の考える“本物”です。M様邸の外観スタイルにおいても、古民家を参考にした大屋根、深い軒とケラバ、そこに瓦のバーニングレッドをアクセントカラーとして加えることで、より深い味わいを生み出すデザインを訴求しています。
 高性能(断熱性や耐震性)の実現とともに、北洲のデザインと本物の建材により個性が引き立つ家づくりはツーバイフォーだからこそ成せると考えています。

DATA
敷地面積/551.17m2(166.73坪)
1F床面積/111.16m2(33.63坪)
2F床面積/83.55m2(25.27坪)
延床面積/194.71m2(58.90坪)
設計・施工/(株)北洲
Vol.224 2020年新年号

(一社)日本ツーバイフォー建築協会会報誌「ツーバイフォー」転載記事