ツーバイフォーとは
「太平洋を眺める丘の城」をコンセプトにしたレンガ造りの洋館
▲北米産のレンガと白い塗り壁が組み合わせられた外観。右上:南側道路から見上げた外観。装飾的なバルコニーと塔屋が際立つ。
眼下に仙台平野を望み、遠くは太平洋まで見渡せる丘陵地に立つS邸。丘の上の閑静な住宅地でひときわ目を引きます。
「最初に建てた家は、親と同居する二世帯住宅で、間取りも子どもとの生活中心でした。介護も子育ても終わったタイミングで、今度は私たち夫婦に心地よく、二人でゆったりとした時間を過ごせる新居を建てようと決めたのです」とSさん夫妻は話します。展示場のモデルハウスに一目ぼれして依頼先を決めたという夫妻の家づくりは、その外観デザインを踏襲しながら、ロケーションのよさを生かした「太平洋を眺める丘の城」がコンセプトとなりました。
シンボリックな外観と、近隣からの視線を気にせずに眺望を楽しめる住まいを実現するため、夫妻と依頼先の担当者は晴れや雨など天候別に、休日・平日を組み合わせて何度も現地へ足を運んで確認。そうして完成したファサードは、切妻2 段の10 寸勾配屋根と塔屋、ガレージのそれぞれの三角屋根が調和するデザインです。外壁は重厚感のあるレンガ造りをベースに、モールディングを施した白い塗り壁がハイライトとして生かされています。「複雑な建物形状にもかかわらず、1日で上棟したから驚きました」と夫妻は振り返ります。
一方、眺望を得られる南側は、塔屋やドーマー窓をアクセントとしながらも、水平ラインを基調にした外観です。広々としたバルコニーは、ご主人がグラスを携えてくつろぐ場所。「夜景を見ながらの晩酌もいいですが、昼間の眺めも気に入っています。リビングや書斎でくつろいでいるとき、眺めが自然と視界に入るのもうれしいですね」とお二人。八角形のダイニングルームは5面に窓が設けられ、どの席からも景色を楽しめます。
▲仙台平野を見下ろせる2階バルコニー。ロートアイアンの手すりは視界を妨げない。
▲南側道路から見上げた外観。装飾的なバルコニーと塔屋が際立つ。
「以前の家もツーバイフォーの輸入住宅でした。高気密・高断熱のよさを体感していたので、今回もツーバイフォー住宅で建てることは外せない要件でした」と話すSさん夫妻。そのうえで夫妻が新居にこだわったのが、開放感との両立。高性能グラスウール、Low-E・アルゴンガス入りペアガラス及びトリプルガラスの樹脂サッシ等の採用によりUA値0.3レベルを実現するとともに、緻密な構造計算により、吹抜けとスキップフロアを組み合わせ、縦にも横にも広がるのびやかなリビングルームが設計されました。
「S邸では外周部分の構造体に2×6材を用い、断熱性と耐震性を強化しています。大きな吹抜けやスキップフロアを設けると開放的な空間が実現する一方で、構造上不利になることがありますが、今回は渡り廊下を設けることで平面剛性を上げました。また、この渡り廊下から階段にかけて設けたロートアイアンのデザインバラスター(手すり)が大空間の一体感を増幅させ、空間の意匠のポイントになりました」と担当者は語ります。
▲吹抜けを介し2階と一体感をもたせたリビングルーム。白壁が空間をより明るく見せる。
▲上:5つの窓から景色と光を取り込むダイニングルーム。
下:リビングルームやダイニングルームとひと続きになるキッチン。スライド式の間仕切りで分けて個室化することもできる。
◀︎R状の上がり框でゆとりのある玄関に。靴を履いたまま利用できるドア付きのシューズクロークを設け、収納スペースを確保。ロートアイアンのデザインは玄関扉やコンソールにも施されている。
▲1階主寝室。パープル系の壁により明るさがありながらシックな空間に。
▲茶道・和装が趣味の奥様が希望された和室。床の間や神棚、仏間を設けた本格的なつくり。
▲2階吹抜けからリビングルームを見下ろす。2階ホールの奥の階段を上ると小屋裏収納に。
▲アールデコ調のバラスター(手すり)が至る所に施されている。
▲2階洋室。半円アーチ型の窓が洋館らしさを高めている。
▲南向きの2階バルコニー。軒下にはディンティルモールやブロックを取り付け、細部にもこだわった。
ツーバイフォー住宅ならではの性能を強化して美しいデザインをかなえてご提供

セルコホーム(株)
住宅事業部
東北支店 仙台東店
担当課長
郷右近 利弘さん
カナダ輸入住宅を手掛けて約30年。弊社では創業当初から主力住宅に樹脂サッシを採用したり外周壁に2×6材を用いたりして断熱性と耐震性を強化してきました。また、厚みをもたせた無垢のフローリングは風合いよく、暖かみのある空間をつくりあげます。性能を強化した心地よい住宅は入居後のお客様から非常に高い評価をいただいています。
多くの国の文化が共存するカナダでは、住宅デザインも多種多様です。伝統的な英国デザインや欧州城郭様式、南仏・北欧風などさまざまなスタイルにアレンジすることも可能です。コスト面でも、短工期システムの採用による経費カットや、断熱性能で得られるランニングコスト低減により、ロングライフコストメリットをご提供することが可能です。
私どもはツーバイフォー工法で心地よさや性能、自由な外観や空間のデザインを実現することに加え、適正な価格にてご満足いただける住まいをご提供し続けます。
| DATA |
|---|
| 延床面積/延床面積191.04m2 |
| 設計・施工/セルコホーム(株) |
| Vol.240 2024年新年号 |
(一社)日本ツーバイフォー建築協会会報誌「ツーバイフォー」転載記事
