一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会

ツーバイフォーとは

プライベートライフも仕事も充実する地下を活用した住まい

▲ハイサイドライトやスリット窓から光が降り注ぐ2階のLDK。冷蔵庫横が奥様のワークスペース。キッチンは扉付きの収納に家電をしまい込み、すっきりとした印象に。

コロナ禍をきっかけに住まいのあり方を見直し

コロナ禍でのライフスタイルの変化を機に、賃貸生活から注文住宅を建てる選択をした50代のKさん夫妻。「在宅で勤務するための環境を整えようと思いました。それに、この先の人生を楽しむためにマイホームへの憧れを実現するなら今だと決断したのです」と振り返ります。ご主人は大好きな車やカメラに没頭できる空間を、奥様は収納を充実させた開放的ですっきりとしたLDKやゆっくり過ごせる浴室を、というように新居への夢も一気に広がりました。
夫妻が取得したのは、東京都内の閑静な住宅地にある間口8.3mの細長い敷地。建ぺい率・容積率が限られていることから、1階にガレージを設けることを決めていた夫妻は、居住スペースを広く確保するために、地下室付き住宅の実績が豊富な建設会社に設計・施工を依頼しました。

▲タイルと塗り壁で表情を分けた外観。

▲青空と周囲の緑が借景となる屋上のルーフバルコニー。

地階+2階+屋上階の空間構成で都市の敷地を立体的に活用

完成した住まいは、屋根の形や外装が異なる2棟が並び立つような外観デザイン。1階は左手にビルトインガレージがあり、右手の玄関から中へ進むと浴室やユーティリティスペースが配置されています。地下には寝室とご主人の書斎を配置。2階に上がると、天井が高く自然の光がたっぷりと降り注ぐLDKが広がります。インテリアは白を基調とし、奥様こだわりのダークグレーのアイランドキッチンや黒い階段手すりや窓サッシが空間を引き締め、洗練された印象に。さらに階段を上がると、小屋裏収納とルーフバルコニーを備えた屋上階に出ます。「開放的なのに、外からの視線を気にしなくてよい屋上は、ガレージとともにお気に入りの場所。地元の花火大会もここから眺められます」とご主人はにこやかに話します。

▲ダークカラーの手すりや踏板、窓サッシが空間を引き締める2階のLDK。

◀︎1階の玄関ホール。蹴込みのないスリット階段は光を上下に通し、明るさを一層向上させている。

ドライエリアからの採光が図られた陽の当たる快適な寝室のある地下室

室温が安定して静かな地階の寝室は就寝環境として最適。朝に気持ちよく目覚められる充分な明るさも確保されています。「想像以上に明るくて驚きました。一年中快適に過ごせています」とKさん。ホールのつきあたりにはトップライトから光が注ぐ書斎コーナーがあり、広い書庫と合わせてご主人の在宅勤務時の仕事場として使えるようになっています。書庫スペースにはホームシアターをつくる予定があるそうです。
「地下室を1階と同じ基礎一体型の空間として構造を安定させることを提案し、地下室部分を1m未満で地上に出す設計をしています。その地上部分にドライエリアを設けることで、心地よい陽が当たる地下室が実現しています」と担当者は話します。K邸の外壁にはツーバイシックス材を採用。標準的なツーバイフォー住宅の約1.5倍も壁が厚く強度が高まるとともに、断熱材も厚く施工されるため、家全体の保温性が高くなっています。
「建設時の現場を見に行くと、いつもきれいに整い、職人さんたちも親切に接してくれました。自分たちの家が組みあがる工程を見られたことも、よい思い出になっています」と夫妻は語ります。

▲地階の書斎コーナー。手前の納戸は壁面を本棚にして収納力を確保。ホームシアター化する計画が進行中。

▲南東のドライエリアに面した地階の寝室は程よい光に包まれた空間。

▲リビングルームの一面には天然石を採用し、陰影のある表情に。

▲LDKの北面(左手)には大型収納スペースが確保されている。

▲在宅勤務時の仕事場にもなる書斎コーナー。トップライトから採光を図る。

▲浴室につながるユーティリティスペースは生活動線を考えて設えを計画した。

▲玄関からシューズクローク、ガレージへの動線もスムーズ。

▲入浴が好きな奥様のためにドライエリアの植栽が見えるよう窓を設けている。

スタッフからのメッセージ

総合建設業のノウハウを生かし“住みがい”が続く住まいを


工藤建設(株)
住宅事業部営業課
課長代理
沼倉 英之さん

地元密着型の総合建設業の当社は、1995年に住宅事業部を本格始動し、社員をカナダに派遣して本場の高気密高断熱住宅を習得しました。土木工事業に携わってきた強みを生かし、基礎を兼ねたベースメントとツーバイシックス材を標準にしたツーバイフォー工法で、敷地の可能性を広げる明るく風通しのよい地下室付き住宅を1200棟以上も建ててきました。
大切にしているのは、お施主様の声を大切に、建てた後も“住みがい”が続く家づくり。安全・安心な家を実現するうえで欠かせない品質管理・現場管理は他社の追随を許さないほど徹底しています。
最近は、現場のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、遠隔で施工現場の品質・安全・進捗の管理ができるプラットフォームを全現場で採用し、建設現場の品質・安全・効率化の管理レベルの向上を図っています。

DATA
東京都 K邸 2021年竣工
延床面積 161.03m2
設計・施工/工藤建設(株)
Vol.245 2025年春号

(一社)日本ツーバイフォー建築協会会報誌「ツーバイフォー」転載記事