ツーバイフォーとは
カバードポーチのあるカリフォルニアスタイルの開放的な住まい
▲なだらかな大屋根が温かな雰囲気を醸し出す外観。外装はラップサイディングで本格的なカリフォルニアスタイルを忠実に再現した。カバードポーチの全長は20m。前庭は人工芝を入れて寒冷地でも一年中緑をキープし、サーファーズハウスらしさを引き立たせている。
40代を前に、将来を見据えて住まいを新築しようと一念発起したSさん夫妻。マリンスポーツが好きな夫妻が思い描いたのは、カリフォルニアスタイルのサーファーズハウスでした。広々とした庭に左右に長い切妻屋根、玄関と庭の間には半屋外のカバードポーチ、吹抜けのある開放的なリビングルーム……憧れの住まいに心をときめかせながら、秋田の気候風土に詳しく実績豊富な地元のツーバイフォー住宅会社と一緒に、基本設計と並行しながら土地探しも始めました。
選んだ敷地は、西側が道路に面したゆとりのある土地。Sさんからの希望でカバードポーチのあるファサードが道路側から魅力的に見えるように配置やプランが検討されていきました。
▲両開きの木製ドアはアクセントカラーのブルーグレーを採用。ウォークスルーのシューズクロークの先には手洗いスペースを設置。
▲住まいの中央にある28.6帖のリビングは、梁を意匠として採用した吹抜け空間。Sさんの希望で西側道路に正面外観が向くように配置したため、採光不足にならないようにトップライトを設け、明るさを確保した。
「外観と同様に重視したのは、生活動線を1階で完結させ、広いリビングがあること。将来子どもたちが走り回れるような、みんなが集まる広い空間が家の中心にほしかったんです」とSさん夫妻。中央のLDKは28.6帖で、そのうち13帖は立体感のある吹抜け空間となっています。トップライトや連窓から梁越しに明るい光が降り注ぎます。琉球石灰岩をはじめとした自然素材の石や木が質感を空間に与えています。キッチンはアイランド型で、勝手口の近くにパントリーを設置。玄関ホールの左手側には本格的なマシンを揃えたご主人のトレーニングルームを備え、ホールの奥に浴室や洗面室など水回りを集約しています。南側には寝室や個室、ウォークインクローゼットを配置して、日々の暮らしを楽しくする効率的な動線を生み出しました。
▲2階キャットウォークから吹抜け越しにホールを見る。小屋裏からの採光で明るい空間となっている。階段に室内窓を設けたり、2階ホールはアイアンの手すり越しに1階空間と一体化させたりと、どこにいても人の気配がわかる空間になっている。
生活機能を集約した1階とは対称的に、2階は趣味の空間としました。6帖の和室は、波を連想させる床の間のブルーの壁をアクセントとし、和モダンな設えに。手すり越しに吹抜け空間と一体化しているホールはセカンドリビング代わりで、こだわりの家具や観葉植物に囲まれたくつろぎの空間となっています。
以前の家は寒さが気になっていたという夫妻。そのため、一年を通して快適に過ごせるよう、硬質ウレタンフォームの断熱材を厚くし、トリプルガラス樹脂サッシを採用するなど断熱性能を格段にアップさせ、断熱等級5以上のZEHに。さらに室内の換気と冷暖房を同時に行う全館空調で室温が一定に保たれています。「今は年中半袖の服で過ごせるくらい暖かくて快適です。ツーバイフォー住宅で本当に良かったと実感しています」とその性能に太鼓判を押します。
晴れた日にはカバードポーチで食事をしたり、リラックスして過ごすというSさん。「ふたりで庭から家を眺めていると『いい家だね』という会話が自然と出てくるんです」とにこやかに話してくれました。
▲天井・床のウッディな内装に、キャビネットのブルーグレーが空間のアクセントとなっているダイニングキッチン。ペンダントライトで空間の重心を低めに抑え、天井は1階梁と色味を合わせ板張りに。
▲ルーのモザイクタイルがあしらわれた洗面台には奥様セレクトの陶器製洗面ボウル。
▲琉球畳を敷き、床の間の壁をブルーで彩ったモダンな和室。襖は手すき和紙を使い、床柱は特注のカシュ―塗り。
▲ポイントカラーに赤を採用したトレーニングルームは衝撃を考慮して土間コンクリートの下地にジム用ゴムチップマットを敷いた。趣味のドラムセットもここに設置。
▲カバードポーチの軒天には木を使用。床はウッドデッキ。
▲キッチン横から水回りや勝手口と直接接続。生活しやすい動線となっている。
▲シューズクロークを備えた玄関。玄関ホールの腰壁に施したトロピカルストーンが空間のアクセントとなっている。
▲主寝室は木製モールの腰壁でエレガントな空間に。壁のモスグリーンと腰壁の白が調和。
秋田に「暖かい住宅」をつくり、地域に貢献したい

(株)秋田ホーム
代表取締役社長
嶋内 善裕貴さん
当社が創業した1979年当時、一般的に住宅の性能はまだ十分といえるレベルではありませんでした。ツーバイフォー工法は構造自体が断熱・気密・耐震性に優れ、合理的につくられていることに惹かれ、寒冷地である秋田でいかに暖かく快適に暮らせるかを考えて、地域でいち早く採用しました。以来45年の歳月が経ち、数多くの住宅を建てさせていただき、お客様からの喜びの声を聞くたびにツーバイフォー工法を取り入れて本当によかったと思います。
今回のS様邸でもツーバイフォー工法が得意とする、吹抜け・小屋裏空間を有効に活用し、S様お気に入りの「カリフォルニアスタイル」の住宅を大屋根・カバードポーチで提案させていただきました。完成後も「暖かくて快適」「カリフォルニアスタイルのデザインが良い」という喜びの声をいただきました。これからも秋田でお客様に喜んでいただける「暖かい住宅」をつくっていければと思っています。
| DATA |
|---|
| 秋田県 S邸 2021年竣工 |
| 延床面積 268.52m2 |
| 設計・施工/(株)秋田ホーム |
| Vol.246 2025年夏号 |
(一社)日本ツーバイフォー建築協会会報誌「ツーバイフォー」転載記事
