一般社団法人 日本ツーバイフォー建築協会

ツーバイフォーとは

愛猫と四季を愛でる小さな美術館のような住まい

▲庭側からの外観。夕方になるとサンルームやインナーテラスの大きなガラス窓から暖色の明かりが外に漏れて、美術館のような佇まいが一層際立つ。

片流れ屋根によるダイナミックな大空間家全体をひとつの大きな箱としてプラン

 緩やかな片流れ屋根で道路側に壁中心のモダンなファサードを見せる一方で、庭側は静寂な木立に向かって大きく開いたM邸。屋内外が一体化し、木漏れ日のなかでゆっくりと時が刻まれる住まい――まるで小さな美術館のような佇まいの建物です。都市部のマンションに暮らしていたMさん夫妻は郊外に広がる森の一角に土地を購入し、四季折々の自然を楽しめる一軒家を建てることにしました。夫妻が希望したのは「愛猫を主役にする家」。そのこだわりを汲みとり、もっとも理想に近いプランを提案した住宅会社が家づくりのパートナーに選ばれました。
 設計士、インテリアコーディネーター、外構デザイナー、営業担当者がチームとなり、提案されたプランは、家全体をひとつの大きな箱として考えたものでした。玄関ホールを進むと、2層分の天井高で約40帖のワンルーム空間のLDKが広がります。その南側にはインナーテラスと中庭、サンルームが一直線に配置され、LDKと大きな勾配天井を共有しています。最大5mの天井高を最大限に活用した大きなガラス窓からは四季折々の表情が届きます。スキップフロアでそれぞれ半階ずつ上げたワークスペースと寝室もLDKと一体の空間としてオープンに配置されています。「家のどこにいても私たちの姿が猫から見えて、リラックスして過ごせる空間を考えていただきました。リビングの棚からつながるキャットウォークもお気に入りです」と夫妻。提案した設計士は自宅で猫を3匹飼っていて、どうしたら飼い主と猫が快適に過ごせるかを熟知していたといいます。中庭は愛猫が屋外で安全に遊べる場であるとともに、植物が大好きな奥様がガーデニングを楽しめる場所。サンルームは床高を地面よりも下げ、囲まれ感と開放感の両方の心地よさを感じられるようになっています。

▲緩やかな片流れ屋根の外観。道路側には開口部をほとんど設けず、庭の木々に面して大きく窓を開くことで、緩急をつけた空間構成となっている。

▲中庭を挟んでサンルームとインナーテラスを配置し、2層分の大きな窓から光と景色を取り込んでいる。

▲室内で観葉植物が育てられるように設けられたインナーテラス。サンルームとインナーテラスにも床暖房を設け、暖かく快適に過ごせるようになっている。

お客様の感性に寄り添い、唯一無二の住まいを提案し続ける

 M様邸の計画は、郊外の森に土地を入手されたご夫妻の「豊かな自然を愛で、愛猫とのんびり暮らしたい」という純粋な想いから始まりました。私たちがもっとも大切にしたのは、単に猫用の設備を並べるのではなく、ご夫妻と愛猫が同じ空間でどう心を通わせるかというソフト面での体験設計です。
 偶然にも担当設計士が猫愛好家であったことから、チーム一丸となって「猫が寂しがらず、家全体を縦横無尽に楽しめるひとつの大きな箱」としての暮らしを提案。最大天井高約5mの開放的な空間を回遊できるキャットウォークを設け、愛猫が主役となる住まいを形にしました。弊社のダイナミックなデザインが、お二人の理想と共鳴した瞬間は非常に印象的です。
 完成後、インナーテラスでくつろぐご夫妻の傍ら、木漏れ日のなかを猫が歩む光景を拝見し、理想の時間が形になったと実感しました。今後もお客様の感性に寄り添い、ツーバイフォーの可能性を引き出す唯一無二の邸宅を提案し続けます。

▲ダイニング・キッチンからインナーテラス方向を見る。窓際にはキャットウォークが設けられ、猫が家中を駆け巡れるようになっている。

▲耐水性に優れる左官壁が採用されたキッチン。ビルトイン式のドイツ製冷蔵庫(右手前)にあわせてコーディネートした。奥にはキャットウォークに至る棚が見える。

▲寝室の壁はブルーの左官壁。壁に掛けられている特注スピーカーが空間全体に音楽を届ける。

▲リビング側からダイニング・キッチンを見る。奥の小階段を半階上がるとワークスペース、さらに半階上が寝室になっている。

▲外から土を引き込んで土いじりができるサンルーム。地面より床高を下げたことで、外を歩く人と視線が合いにくい。

▲レッドシダーの天井とモルタルの床がコントラストを生むLDK。天井高は最高で約5m。中庭やインナーテラス、ハイサイドライトから光が降り注ぐ明るい空間。

スタッフからのメッセージ

お客様の感性に寄り添い、唯一無二の住まいを提案し続ける


三井ホーム北海道(株)
コンサルティング事業部
営業グループ グループ長
伊豆倉 敏さん

 M様邸の計画は、郊外の森に土地を入手されたご夫妻の「豊かな自然を愛で、愛猫とのんびり暮らしたい」という純粋な想いから始まりました。私たちがもっとも大切にしたのは、単に猫用の設備を並べるのではなく、ご夫妻と愛猫が同じ空間でどう心を通わせるかというソフト面での体験設計です。
 偶然にも担当設計士が猫愛好家であったことから、チーム一丸となって「猫が寂しがらず、家全体を縦横無尽に楽しめるひとつの大きな箱」としての暮らしを提案。最大天井高約5mの開放的な空間を回遊できるキャットウォークを設け、愛猫が主役となる住まいを形にしました。弊社のダイナミックなデザインが、お二人の理想と共鳴した瞬間は非常に印象的です。
 完成後、インナーテラスでくつろぐご夫妻の傍ら、木漏れ日のなかを猫が歩む光景を拝見し、理想の時間が形になったと実感しました。今後もお客様の感性に寄り添い、ツーバイフォーの可能性を引き出す唯一無二の邸宅を提案し続けます。

DATA
北海道 M邸 2020年竣工
延床面積358.33m2
Vol.249 2026年春号

(一社)日本ツーバイフォー建築協会会報誌「ツーバイフォー」転載記事